「審判の資格って、どうやって取るんだろう」と調べ始めると、講習会や実技試験のイメージが先に立って、身構えてしまうかもしれません。
ですが、最初の1枚であるE級ライセンスは、受講年度の4月1日時点で12歳以上(小学生不可)ならeラーニングで受講でき、受講料は1,100円(別途システム利用料・登録料)です。日本バスケットボール協会(JBA)は「お申込みから最短1〜2日でE級ライセンスを取得することが可能」と案内しています。
この記事では、JBA公式サイトで公開されている条件・金額・手順をもとに、E級ライセンスの取り方と、取ったあとに必要な手続きまでを1本にまとめます。金額は受講料と登録料に分かれていて、2026年度の公式ガイド記載項目を、手数料を含めた合算例で示します。実際の請求額は申込・登録画面で確認してください。
バスケの審判資格は「JBA公認審判ライセンス」
日本国内でバスケットボールの審判をするための資格は、JBAの審判ライセンス制度にもとづくJBA公認審判ライセンスです。S級からE級までの6段階に分かれています。
E級はオンラインで取得する入口です。各級で担当できる大会の基本的な範囲は、JBAの審判ライセンス制度概要で確認できます。受講資格や推薦条件は、該当年度の講習案内も確認してください。
| ライセンス | 主に担当する試合 | 取得の入口 |
|---|---|---|
| E級 | 地区・カテゴリーの大会 | eラーニングのみ(実技講習なし) |
E級新規取得の条件・料金はJBAの2026年度版ガイド(2026年3月20日更新)を2026年10月12日に確認しました。
出典:JBA「E級審判ライセンス取得ガイド・2026年度版」/上位級の条件は該当年度の所属協会の案内で確認
大会によって、必要な審判ライセンスが主催者から指定されることがあります。「どこまでの試合を吹きたいか」で必要な級が変わるため、まずは自分が関わる大会のカテゴリーを確認しておくと迷いません。
E級は年度初めに12歳以上・小学生不可
E級の受験条件は12歳以上(小学生不可)です。この年齢は受講年度の4月1日現在で判定されます。ここで確認したのはE級新規取得の条件です。D級・C級以上の受講資格や推薦条件は、該当年度の所属協会の案内で確認してください。
つまり、中学1年生になった段階で、プレーしながら審判ライセンスを取ることができます。部活の中学生でも、子どもの試合で笛を持つことになった保護者でも、入口は同じです。
E級がほかの級と大きく違うのは、実技講習会がないことです。D級・C級は都道府県協会が開催する実技講習会への参加が必要ですが、E級は講義とルールテストをすべてオンラインのeラーニングで受けられます。会場に行く必要も、日程を待つ必要もありません。
「審判に興味はあるけれど、いきなり体育館の講習会に申し込むのは気が重い」という場合、E級は現実的な最初の一歩になります。
E級の費用|1年目にかかるのは合計いくら
費用は受講料と登録料の2つに分かれます。2026年度ガイドでは、それぞれにシステム利用料300円が記載されています。表は受講と登録を各1回行う合算例で、翌年度の更新講習料や上位級の費用を含めません。
E級の場合、1年目に必要な金額は次のとおりです。
| 2026年度のガイド記載項目 | 一般 | U18 |
|---|---|---|
| 新規eラーニング受講料 | 1,100円 | 1,100円 |
| 受講時のシステム利用料 | 300円 | 300円 |
| ライセンス登録料(1年) | 2,500円 | 1,000円 |
| 登録時のシステム利用料 | 300円 | 300円 |
| 上記項目を各1回合算した例 | 4,200円 | 2,700円 |
出典:JBA「E級審判ライセンス取得ガイド・2026年度版」。
一般・U18の料金区分は申込・登録画面で自分の対象を確認してください。2026年度の新規取得ガイドでは受講料は同額で、登録料は一般2,500円・U18 1,000円と示されています。
申し込む前に知っておきたい点が3つあります。
- 登録手続きを完了しないと、ライセンスは有効になりません。eラーニングに合格しただけでは審判として活動できず、登録料の納付まで済ませて「登録完了」です。
- 受講料の支払い後の返金はできません。受講期間内に修了できず再受講する場合は、あらためて受講料がかかります。
- 支払いのたびに、システム利用料(支払手数料)として税込300円がかかります。上の表の合算例には、受講時と登録時の各300円を含めています。実際の請求画面で確認してください。
上位ライセンスの受講条件・費用は、このE級新規取得ガイドの対象外です。昇格を考える場合は、所属都道府県協会とTeamJBAの該当年度の講習情報を確認してください。
E級ライセンス取得までの4ステップ
手続きはすべて、JBAの会員登録管理システム「TeamJBA」上で進みます。
申込・受講・登録のすべてがこのシステムを通るため、まずアカウントが必要です。
2026年度の申込受付は2027年1月25日までです。受講期間は申込・支払い完了後30日間なので、受講と合格後の登録に使う時間を確保してください。
合格条件は、すべての学習内容を受講すること、ルールテストで80点以上を取ること、アンケートを提出することの3つです。受講できる期間は申込・支払い完了後30日間で、期間内なら繰り返し学習でき、テストの再受講もできます。
合格通知が届いたら登録手続きと登録料の納付を行います。2026年度ガイドは、受講結果メールの受信後1週間以内に登録手続きと登録料の支払いを行うよう案内しています。入金確認後にPDF登録証・デジタル登録証を発行でき、ワッペンは登録完了日に応じて発送されます。
出典:JBA「E級審判ライセンス取得ガイド・2026年度版」
eラーニングはパソコン・スマートフォン・タブレットのいずれでも受講でき、途中で中断しても続きから再開できます。「最短1〜2日」という案内は、この仕組みが前提です。まとまった時間を作れれば、週末だけで終えることもできます。
審判として立つ日が決まっているなら、足元も先に確認しておくと安心です。審判もコート上を移動するため、体育館の床に合うソールや足に合うサイズを確認しましょう。選び方はバッシュの選び方を足・サイズ・プレースタイル別にまとめた記事で解説しています。大会によっては審判の服装に指定がある場合があるため、所属する協会の規定もあわせて確認してください。
E級の次|D級・C級へ上がるには
E級を取ったあと、より上のカテゴリーの試合を担当したい場合は、D級・C級へ進みます。3つの級の違いを整理すると、次のようになります。
| E級 | D級 | C級 | |
|---|---|---|---|
| 受験条件 | 受講年度4月1日時点で12歳以上(小学生不可) | 所属協会の現行講習案内で確認 | |
| 受講資格 | ライセンス未取得者 | 現行講習案内で確認 | 現行講習案内で確認 |
| 講習の形式 | eラーニングのみ | 実技+eラーニング | 実技+eラーニング |
| 実技講習会 | なし | 各都道府県単位で開催 | 各都道府県単位で開催 |
| 申込方法 | TeamJBAから直接申込 | 所属都道府県協会の実技講習会へ申込。受付方法・推薦条件は開催案内で確認 | 所属都道府県協会の実技講習会へ申込。受付方法・推薦条件は開催案内で確認 |
| 主に担当する試合 | 地区・カテゴリーの大会 | 地区・カテゴリーの大会 | 都道府県大会 |
D級・C級以上の受講方法や推薦の要否は、所属協会の現行講習案内で確認してください。E級を取得した後は、関わる大会の指定と資格要件を確かめながら経験を積むことを考えましょう。
取得後に必要な手続き|有効期間と更新
審判ライセンスは取得して終わりではありません。すべてのライセンスで、毎年度の更新登録が必要です。
年度ごとの登録とE級の資格有効期間を分ける
年度ごとの登録と、E級の資格有効期間は別です。2026年度の新規取得ガイドは登録料を1年単位で示し、資格期限を「合格認定年度の翌年度以降最初の西暦奇数年度の最終日(3月31日)」と定めています。毎年度の活動に必要な登録を済ませ、資格の期限と更新講習の年度もTeamJBAで確認してください。
2026年度の新規講習の申込受付は2027年1月25日まで、受講期間は30日間と案内されています。申込時は、参加したい大会の日程、受講修了後の登録、資格期限を分けて確認してください。
E級の更新講習は「西暦奇数年度」
更新に必要な講習の頻度は、級によって異なります。
- S級・A級・B級:毎年度開催される更新講習を受講する。合格すると翌年度の登録が可能になる
- C級・D級・E級:西暦奇数年度に開催される更新講習を受講する。合格すると翌年度・翌々年度の2年度分の登録が可能になる
E級を持っている間は、更新講習が毎年あるわけではありません。ただし、更新講習のない年度でも登録料の納付(更新登録)は毎年必要です。この2つは別の手続きなので、混同しないようにしてください。
更新講習の受講料・手数料は、新規取得の料金と区別して、開催年度の講習情報で確認してください。茨城県協会の2026年度案内はC・D・E級について奇数年度に更新講習を行い、2026年度は更新講習なしと説明しています。具体的な受付や手続きは、自分の所属協会の案内を優先してください。
出典:JBA「審判ライセンスを更新したい」(2026年9月1日時点の公式保存ページ)、茨城県協会「2026年度登録手続き」(C・D・E級の更新年度)。所属協会の該当年度案内も確認してください。
審判ワッペンは初回のみ
審判活動を行う際には、審判ワッペンを常に着用します。ワッペンはそのライセンスの初回登録時に1回だけ送付され、年度ごとの再配布はありません。紛失・破損時は、最新の再発行手続きと費用をTeamJBA・所属協会に確認してください。
よくある質問
バスケの審判資格は難しいですか?
E級は全学習内容の受講、ルールテスト80点以上、アンケート提出の3つが合格条件です。30日間の受講期間内なら繰り返し学習し、テストを再受講できます。苦手な項目を復習する時間も確保しましょう。
難しさを感じやすいのは、資格を取ったあと、実際に試合で笛を吹く場面です。ルールを知っていることと、動きながら判定することは別の技術になります。
何を勉強すればいいですか?
ルールテストの前提になるのは、競技規則の理解です。バイオレーションとファウルの区別、試合時間とクォーターの扱い、アウトオブバウンズ後の再開方法など、試合中に判断する項目が中心になります。基本的な部分はバスケのルールを試合の流れに沿ってまとめた記事でも整理しているので、eラーニングを申し込む前の下地づくりに使ってください。
小学生でも取れますか?
取れません。受験条件が12歳以上(小学生不可)と定められており、年齢は受講年度の4月1日現在で判定されます。中学生になってからが対象です。
審判で収入を得ることはできますか?
報酬の有無や金額は、大会や依頼元の条件によります。資格取得だけで仕事や収入が保証されるわけではありません。担当前に、報酬、交通費、支払時期を依頼元へ確認しましょう。
ライセンスを持っていないと、審判はできませんか?
JBAの審判ライセンス制度概要では、国内の公式試合を担当するには審判ライセンスの保有が必要とされています。必要な級は大会の指定を確認してください。帯同審判を頼まれた場合も、主催者へ資格条件を確かめましょう。
まとめ|E級の受講・登録・更新を分けて準備する
E級ライセンスの要点を整理します。
- 受験条件は12歳以上(小学生不可)。中学生から取得できる
- 実技講習会はなく、eラーニングのみで完結。最短1〜2日
- 2026年度ガイドの受講・登録を各1回、手数料込みで合算すると一般4,200円/U18 2,700円。実際の請求額は画面で確認
- 合格条件は全学習内容の受講・ルールテスト80点以上・アンケート提出
- 受講修了後には登録が必要。年度ごとの登録と資格期限を分けて確認
- E級の更新講習の年度と資格期限を確認する。年度ごとの登録手続きとは別に管理し、更新受講料は該当講習情報で確認
審判のルールを学ぶことは、笛を吹く人だけのものではありません。どこからがファウルで、どこまでが正当なディフェンスなのかを判定する側から理解すると、プレーヤーとしての選択も、指導するときの説明も変わります。E級はeラーニングで学べる入口ですが、受講料のほかに手数料・登録料が必要です。学習と登録に使う日程も確保してください。
制度・金額・日程は年度によって変更される可能性があります。申し込む前に、必ずJBA「E級審判ライセンス取得ガイド・2026年度版」で最新の案内を確認してください。

